マレーシアに滞在する際、「パスポートは常に持ち歩くべきか?」と疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、マレーシアの法律、実際の運用、注意点について詳しく解説します。
マレーシアではパスポート携帯が必要?法律の解説
マレーシアでは、外国人がパスポートを常に携帯することは法律上の義務ではありません。しかし、実際には携行が強く推奨されています。その理由は、以下の法律によるものです。
① マレーシア入国管理法
マレーシアの入国管理法(Immigration Act 1959/63)では、外国人が滞在中に入国管理官の要請があればパスポートを提示する義務があります。
② マレーシア警察法
マレーシア警察法(Police Act 1967)第24条では、警察官に職務質問の権限があり、外国人に対して身分証明書(パスポート)の提示を求めることができます。
→ パスポートの原本を持っていないと、警察署での確認を求められる可能性があります。
パスポートを持ち歩かないとどうなる?
① 職務質問でトラブルになる可能性
パスポートの原本を持っていない場合、警察官から職務質問を受けた際に身分証明ができず、警察署まで同行を求められることがあります。
② 罰金や拘束のリスク
職務質問時に正当な身分証明ができない場合、最悪の場合、逮捕や罰金の対象になる可能性もあります。
③ 偽警官による詐欺被害
近年、偽の警察官を名乗る人物がパスポートの提示を求め、スリや詐欺行為を行うケースが報告されています。
安全にパスポートを持ち歩く方法
パスポートを常に持ち歩く必要があるとはいえ、紛失や盗難のリスクも考慮する必要があります。以下の方法で、安全に管理しましょう。
① 防水・耐久性のあるケースに入れる
汗や雨などでパスポートが濡れるのを防ぐため、防水仕様のケースを活用しましょう。また、スリ対策として、チャック付きのバッグや隠しポケットのある服を利用するのも有効です。
② パスポートのコピーを携帯する
原本を持ち歩くのが不安な場合、**コピー(印刷版またはスマホの写真)**を持ち歩くと良いでしょう。ただし、警察官の要請には原本の提示が求められるため、コピーだけでは不十分です。
③ ホテルのセーフティボックスを活用
ホテルのセーフティボックスが安全な場合、原本をホテルに保管し、コピーや写真を持ち歩くという方法もあります。ただし、外出先で警察官から職務質問を受けた場合、ホテルに戻る手間が発生することを考慮しましょう。
④ 偽警官への対策
本物の警察官かどうかを見極めるために、以下の点を確認しましょう。
• 警察手帳(ID)を提示してもらう
• 制服のワッペンやバッジをチェック(本物の警察官なら明確な警察のマークがある)
• 怪しい場合は「近くの警察署で対応する」と伝える
まとめ:パスポートはどうするべき?
✅ 基本ルール
✔️ パスポートの原本を持ち歩くのが最も安全
✔️ 万が一のためにコピーやデジタル写真も準備
✔️ 偽警官に注意し、警察署での確認を求める対応も検討
❌ やってはいけないこと
❌ パスポートをホテルに置いたまま外出し、コピーだけ持ち歩く(トラブル時に原本が求められる)
❌ ズボンの後ろポケットやリュックの外ポケットに入れる(盗難リスク大)
❌ 警察官の要請に従わず、逃げたり無視したりする(誤解を招く)
マレーシア滞在中、パスポートを適切に管理し、安全に旅行を楽しんでください!